何より、プライドが高い私。
私の目指した先には、アイドルだなんて世界があった。
グループのメンバーは私以外男子。
その中でも、色白で美しいと言われる彼はやる気ゼロ。
アイドルとしての能力を持ち合わせていないように見える彼は、何事もそつなくこなしていく。
がむしゃらに練習を積み重ねて進んだ先には、いつも彼がいた。
『何で、私の何があんたに劣ってるっていうの。』
私に勝る彼が羨ましくて、憎かった。
それでも彼は涼しげな顔でいうんだ。
『だって、無い。君が俺に挑戦する場面で、俺に勝てるものは無い。』
あぁ、もう。
どうせ私は、あんたには勝てないよ。