『カードの道』
「おい、見ろよこれ・・・・・」
「・・・カード・・・だな・・・・・」
「あぁ・・・でも、これだけじゃないみたいだな」
「はい?」
「あっちの方、ずーっとカードが落ちているだろ?」
「・・・あ、本当だ・・・」
「・・・行ってみるか」
「・・・まぁ、構わないけど・・・」
「拾い続けていれば、一つくらいはクレジットカードが落ちているかもしれないぞ」
「いや、そりゃあねぇだろ」
「わかんねぇぞ〜?もしかしたら一万円札が」
「ねぇって・・・」
「五万円札とか・・・」
「・・・いや、それは現実にねぇから」
「トランプが落ちていたらゲームができるし」
「・・・ババ抜き、とか?」
「・・・いや、それじゃない・・・・・えっと・・・確か・・・ポーカー、だっけか・・・・・?
お互い持っているカードを自分の額に付けて、自分が持っているカードが見えないようにする・・・・・
相手が持っているカードしかお互い見れないようにするゲーム・・・・・まぁ、もしやるとしたら、
俺がキングのカードを持ってお前がジャックってところだな」
「はぁ?俺がお前より下かよ」
「あぁ、悪いか?」
「悪いっつーか・・・・・何か気に入らない・・・・・」
「・・・まぁ、勝負は時の運だ、何のカードを引くかはその時の運だな・・・・・」
「ところでキング・・・」
「何だ?ジャック・・・」
「このカードの道、どこまで続くんだろうな・・・・・」
「さぁな、それより、トランプが落ちていたら何のゲームする?」
「・・・ババ抜き」
「お前そればっかな」
「・・・悪いか?」
「いや、別に・・・・・」
「まぁ、ジョーカー引いてゲームオーバーにならないように気を付けるだけのゲームだ・・・」
「あっ!」
「どうした?」
「最後のカード・・・・・拾った・・・・・」
「何だった?」
「・・・ジョーカー」