「王子様、いつおかえりで?」 少しだけ目に涙を浮かべ、姫のマリアは兄の王子レヴァンに言いました。 「明日の夕方、午後5時に。」 レヴァンは赤いマントを翻し、王冠をクッションに起きいくぞ、と執事のハルトの手を引きました。 「王子様、行き先は?」 姫が口を開くと、王子様はにこりと笑いドアを締めました。 バタン、と音が鳴り、姫は誰もいないことを確認し、大声を上げ泣きだしました。