一応自分らしい世界観のもの(書きかけ)を投下します。
少女は、ゆっくりと体を起こした。ここはどころだろう、というように、あたりを見回す。どうやら夜で、自分の周りが木で囲まれているのを見る限り、ここが森であることがわかった。
少女は、座った状態から、また、ゆっくりと立ち上がる。服についた汚れを軽く叩くと、背伸びをした。少女は、いつからそこで眠っていたのか、どれほどの時間、眠っていたのか、ほとほと想像もつかない。当たり前だろう、貴方は、今、彼女を見つけたばかりなのだから。
彼女を見つけたのは、貴方だ。
少女は、ゆっくりと歩き出した。開けた場所から、森の中へと入っていく。
動物の音が聞こえる。鳥の羽音、何かの鳴き声、草木が擦れる音。
木々の合間から、黄色く、ギラリとした双眸が、少女を睨んでいる。
少女は気にせず、歩いて行く。その表情は、無。無表情だ。悲しみも、焦りも、何も浮かべてはいない。
やがて、木々は少なくなっていく。だんだんと、開けてくる。
そうして、街道へ出た。
少女は、歩き続ける。目的はわからない。貴方は、彼女ではないから。
貴方というのは、そのまま、貴方のことだ。わかるだろう。
街道に、風が吹く。時折吹いて、少女の白髪を揺らす。
彼女はただただ歩くだけ。
夜であるせいか、彼女とすれ違う人は誰もいない。
貴方は彼女を見つめているけれど、彼女には貴方が見えない。けったいだろう。
彼女は、着々と歩みを進める。着実に、彼女が目的とする(あるいは、そんなものないかもしれないのだが)場所へと、近づいていく。