2話「戻らない過去」
「聞きました?優斗君事故死ですって」
だれかの言葉が耳に入る。もしあの時私がスマホをいじってなかったらもし優斗に電話していたら違ったのかもしれない、頭の中で終わったことを何度も繰り返しに考える。
「大丈夫、優斗が死んだのは鈴の責じゃない責めることないんだよ」
優斗の親友サクヤが心配そうに言った。
「でも優斗は戻ってこない、戻ってこないんだよ!あの楽しかった日常も全部・・・」
サクヤの胸元をつかみ、顔をうずくませ泣き叫ぶように言った。そのあと私は泣きじゃくった。泣いて、泣いてすべてが枯れるまで泣いた。そのあとのことは覚えてない。
夢?そこは真っ白で何もなかった。そこに男の子が浮かび上がった
「またダメだった。何で毎回死んじまうんだよ」
何これ誰? 男の子はカギを手にし、悲しそうな顔で言った
「ん?なにこれ」
それは片翼の形をしたカギだった。
「もう1回無理でも何回でも戻って助け出す」
その瞬間片翼のカギを使って屋上の扉を開けたかと思うとその先は空だった。その人はそこに飛び込んでいった。整理して考えると戻ってってことは、過去に戻ってやり直せるってこともしこれがほんとなら優斗を救える。
「ジリリリリリリリリ」
うるさい
「はっ」
私は慌てて手の中を見た。そこには片翼のカギがあった夢じゃないこれで優斗を救える。
「いってきます」
学校まで走った早く戻りたい、助けたい。
コツ 私は屋上の扉の前に立ち深呼吸をした。
「大丈夫優斗は救える。救い出して見せる」
扉に片翼のカギをさした。
「わぁぁぁ」
そこは下の見えない空だった。怖いでも優斗を助けたい。
タンッ 思い切り扉の外へ飛び込んだ。 優斗、待ってて今助ける・・・。