....Prolog....
「よっし、文芽、鬼ー!」
「くそう!10秒で捕まえてやるーーー!待ってろ実傘!」
「10秒?頑張れー笑」
「なんで私なのぉ文芽!」
あははははー…。
これはもう、2年前のことだ。
私達も、もう小6。
さすがに男子と遊ぶことはなくなった。
私は正直遊びたいんだけど……そんなこと言ったら、どうなるかわかんないし。
この歳になると、カップルができたりする。
別れ話が浮上してるところまで…っ。
到底、追いつけない。
そりゃあね、私にだって好きな人はいるよ。
でも……。
向こうはきっと、わかってないんだよ。
っていうか、単なる同学年の女子ってだけで。
別に、なんとも思ってないと思う。悲しいことに。
それに、もう両思いになってる女の子がいるっていうか。
付き合ってるっていうか!
まあ、これはあくまで噂だけど…。
でも、時々、ほんとにそうだろうなあ、って思う時がある。
だって、その2人、2人っきりではないけど、遊んでるんだもん、未だに。
羨ましすぎるよ。
まず、クラスが違うし。
出る幕がないっていうか。
中学生になって、もしクラスが離れたら…。
もう終わり。
これは、小学6年生の、恋と友情と嫉妬の物語。