虹色の蝶。

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2: かのん ◆.E:2016/09/12(月) 19:27



1 転校してきた少女


夏休みも終わり、もう秋になったこの頃____。

今日も今日とて、生徒たちが学校に通う時間がやってきた 今の時刻は、正確に言うと午前7時の42分くらい。
友達とおしゃべりをしながら学校へと向かっている生徒もいれば、1人で登校している生徒もいる。
その他には、自転車や車が通っていったり__と、私の周りはとにかく騒がしかった。

____そんな中、私だけは溜め息をつき、暗い表情でぶつぶつと独り言をつぶやきながら歩いていた。

「 今日も学校かぁ 嫌だなぁ…… 」

下を向くと、まだ工事をしたばかりなのか、綺麗な道路が見える 私は、なにもしていないそれを睨みつけるように見つめる。

私は、なにも学校のすべてが嫌なわけではないのだ……。
_____ただ、“ あいつら ”が気にくわないだけ。


あいつら、というのは私をいじめてくる奴らのこと。
自分たちが気にくわないと、私をストレス発散道具として扱い、殴ったり、蹴ったり、私物を壊したり____。
……これくらいならまだいい方なのだが、私が1番されてほしくない、嫌なことは……。


「 おはよ、実香ちゃん! 」
「 っ!? あ……お、おはよう 」

私が考えごとをしている時に、肩を軽く叩かれ、話しかけられたので、一瞬ドキっとする。
びっくりして隣を見れば、そこには私が1番に信頼できる親友が、太陽のように明るい笑顔で私の方を向いていた。
……よかった、あいつらじゃなくて。

ちなみに、私の名前はこの子の言った言葉でわかる人もいたとは思うけど…… 私の名前は実香 名字も入れば、葉月 実香 自分でもわかっているが、とても地味なやつだ。
私に話しかけてきた子は、私の親友の加藤 真美 私とは正反対で、明るくて優しくて、人とはすぐに馴染めてしまいそうな子だ。


そして、さっき私が言いかけた“ 私が1番されてほしくない、嫌なこと ”とは____。


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