それは、“ 真美をいじめること ”だ。
どうして真美をいじめるの? ……という疑問が出てくると思う。
……だって、あいつらは私の見方をしたり、私を庇ってくれたりする人にも、さっき言ったようないじめをするんだ。
____誰も、私の見方をさせないようにね……。
だから、このことで今までに数えきれないほど、真美がいじめられてきた。
……全部、私が悪いんだ 私がいるせいで、真美がいじめられるんだ。
「 ……いつも、ごめんね…… 」
私と真美のふたり、なにも話さずに学校へと登校しているとき、私は1回だけ足を止める そのあとは、小さな声…… と言っても相手に聞こえるくらいの声で、真美に謝った。
今にも泣きそうな、だらしない表情をして。
「 ……実香ちゃん、気にしなくていいからね 実香ちゃんをいじめる人は、私がとっちめてやるんだからな! 」
「 ありがとう! 真美にそう言われると、学校にも頑張って行けるよ 」
それでも、私に優しく接してくれるのが真美 その優しさで、私はいつも支えられている。
しかし、真美は最後の方一瞬だけ眉をしかめていた ……私をいじめた人のことを、怒っているのだろうか。
……やっぱり、私が信頼できる人は真美だけだね。
心の底から、本気でそう思っていた ____この時の私は。
____この時の私は、もう忘れちゃったのかな?
人じゃない__というよりも、人間じゃないけれど…… “ あともうひとり ”だけ、信用できる蝶がいるじゃないか。
虹色の蝶。
今も、元気にしてるかな?