天使と悪魔と私

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3:ナンシー◆YQ:2016/09/18(日) 22:45

「ふぁああ………。」
「おはようございます!ご主人!」
「もー…朝から元気だね、エリーゼ。」
「うふふ。早く支度をなさっては?ご主人。」
「………?」
おかしい。昨日までこいつはこんなお嬢様口調じゃなかったはずだ。ごく普通の敬語口調だったはず…。
「………あんた、何か変なキノコでも食べた?……って!話聞けよ!」
「マリー!起きたらどうなんですの〜?」
すでにこいつは話を聞いておらず、マリーを起こすことに夢中だった。ていうか、悪魔のくせに寝顔は天使じゃないか、マリー。
「………?〜あ〜〜……お前変なキノコでも食ったのか?…てかそのムカつく口調で起こすな!ウゼぇ!!」
ゴッ!マリーが全力でエリーゼを蹴った。
「………〜〜〜〜〜った〜〜。あれ?私はさっきまで何を…。」
なんだ、ショックを与えたら治るのか。つまらん。
「なんだ?由加里、学校行くのか?じゃあついていかなきゃな。」
「え?何で?」
「あー…。僕達みたいな輩は、主人と一定の距離離れると消滅するんだ。もちろん由加里、お前も死ぬ。なんならここでお前を殺して自由になろっかな…?」
「ひっ……!悪魔…あんた悪魔よ!」
「今頃気付いたのか?馬ァァ鹿。てか、もともと僕は悪魔っていう種族じゃないか。」
「……それもそうか。」
「馬ァァ鹿。」
マリーが小声で言った。ちょっとツンなところもあるし僕っ娘(こ)。口は悪いが、なかなかかわいいとこもあるじゃないか。
「それじゃ、行こうか。」
ー学校ー
「おーほっほっ!あら、由加里さん。ごきげんよう。」
「………おはよう。」
「由加里、なんだあいつは。朝のエリーゼくらいウゼぇぞ。」
「あぁ、あの人は瀬良さん…瀬良愛乃(せらあいの)さん。お金持ちで、何かしら気にくわないことがあると、お金で解決しようとする人。」
「あいつの方こそ気にくわねー……。」
〜続く〜


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