嘘は、人間の始まり!

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1:おかゆ:2016/11/05(土) 12:59

…いつだって「嘘」は、私を守ってくれた。すごく広いお家に住んでいるだとか、母がすごい美人だとか、最新式のゲームを持っているだとか、お金持ちだとか。
「嘘」が居なければ、きっと今頃クラスの輪の中にはいなかっただろうし、ましてや友達なんていなかったのだろう。
顔の「嘘」だってつけるようになった。確か小学三年生になった時だ。嘘の上に嘘を。真実の上にもほんの少し嘘を。それが当たり前であり、それが人間だ。
いつだったか、どこでだったか、マザー=テレサさんは人の美しいところをまず見るようにしている、と語っていた気がする。私には疑問でしかなかった。なぜ人の美しいところを見つけられるのか。本当に素晴らしい人なのだと確信した。でも、それが彼女の本当の心だったのだろうか。私は「嘘」の塊である。汚く薄汚れている。
「嘘」とは人間であり、にんげんとは「嘘」である。


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