嘘は、人間の始まり!

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2:おかゆ:2016/11/05(土) 13:12

「優子ちゃんひどーい!」
「え?」
事は突然、私の前に突き出された。
「何でいつも、お家に連れて行ってくれないの!?」
「今日はお父様の…お客様がいらっしゃるからって…」
「いつもそうじゃん!誰も優子ちゃんのお家、見た事ないんだよ!この学校の校区内にそんな凄いお家無いよ!」
「…。」
「優子ちゃん、ずっと嘘ついてたの!?嘘つき!」
「そんな…事無いもん!お父様はよく、お客様をお家に入れるから、ダメなだけだもん!嘘なんかついてないもん!花純こそ嘘つき!」
駄目だ。
「違うもん!…だってみんな、優子ちゃんの言っている豪華なもの見た事無いもん!うーそつきっ!うーそつきっ!うーそつきっ!」
手拍子がクラス中に鳴り響く。
「やめてよ、みんな今まで私の宿題とか見てきたじゃん!宿題、見せてあげたじゃん!一緒に先生に謝りにも行って、やってもいない事に頭を下げてきたのに…」
「もともとそこから不自然だったんだよ!お金持ちのお嬢様ならそんな頭を下げたりなんかしないし、だいたいそんな安そうな服着てないよ!」
「これは…フランス製の、ブランドのお洋服…なんだし。価値もわからずケチつけんな!花純ちゃんのバカ!」
「っ!」
花純は、一瞬口元だけ少し笑った。
「ぐすん、なんでそんな事言うの?みんな、私が正しいって言ってくれてるのに。」
「そーだぞー優子ちゃん、お前サイテー!」
「優子ちゃんの方がバーカ!」
「さっさと消えろ!バカ優子!」
「きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!きーえーろ!」
消えろ、その言葉と手拍子は長く続いた。


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