「浅野、私の消しゴム知らない?」
私の消しゴムには、好きな人の名前が書いてある。恋のおまじないで『新品の消しゴムに緑色のペンで好きな人の名前を書いて誰にも見せずに消すと両想いになれる』っていうおまじない。私は、それをやってみたけど、やっぱり絶対両想いになんかなれないよ。私の好きな人は、浅野。
「もしかして、これ?」
すると、私の名前が書いてあった。
「あ、これ、私のだ!ありがとう!浅野」
「ううん。オレの机の下にあったから」
「ね、ねぇ、浅野カバー外してないよね?」
もし、みられてたら、恥ずかしい!
「全然みてないよ。」
「そっか…良かった〜!」
そして、休み時間
「詩音、算数の時間床でなんか探してたね。あと、浅野と仲良く喋ってたし。」
「あ、私が消しゴム落として、床を探してたら浅野が『オレの机の下にあった』って言ってた。」
「そうだったんだ!」
そうして私と茉鈴の話は過ぎていった。そして、放課後……………
誰もいない教室で私一人。先生は私に「先生、職員室でやることがあるから、夜になるまで教室に来ませんから、山崎さん、帰るとき窓を閉めてから帰ってくださいね」と言って先生は教室から出た。
「山崎、帰らねーの?」
「今、帰るよ?窓閉めなくちゃいけないから。」
そういって私は窓を閉めた。
「じゃあ、帰るね」
「待って!」
浅野が私のことを呼び止めた。
「何?」
「山崎っ…てさぁ…言いにくいんだけど…好きなやつと…かいる……?」
私は、びっくり。まさか、好きな人(浅野)に言われるとは思わなかった。
「い…るよ?」
「誰?」
言いにくいん答えが出てきた…好きな人は目の前だってば!でも、想いじゃ無理だ。私は、勇気を振り絞り…
「私、浅野のことが好き!」
私はつい笑顔になってしまった。浅野は?
「オレも……山崎のことが好きだ……」
浅野の顔は赤くなっている。今は夕日が西へ沈んでいく。夕日の教室の告白です…!