翌日、俺は眠い目をこすりながらも起床した。
これだから低血圧は困る……
このまま体調不良だと連絡を入れて休んでしまおうかと思ったが
「おはよう!早く学校行こう!」
幼馴染の可憐に強いられるように引っ張られ、しぶしぶ行くことにした。
駅の改札を過ぎ、「今日もうち寄ってく?」と可憐が言った。
「あぁ。暇だし」
俺が一も二もなく返事をすると、可憐は少し嬉しそうに笑った気がした。
可憐の家はネットカフェ『フロッピー』を経営している。
最新のパソコンやソフト、ハードウェアがあって、設備は申し分ない上に回線も速い。
そしてなによりドリンクバーのオレンジジュースがうまい。
俺はすっかりフロッピーの常連客になっていた。