糸使いと異能マンションの住民たち

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4:ミルト:2017/03/10(金) 03:28

1、住民たちのトラブル

「それで?なぜこんなことになったのか話してもらうわよ。」
糸乃は部屋で暴れていた連中を見回しながら言った。もちろん座るものは木の残骸になってしまったので立ったままである。
「あ〜・・・それが・・・」
言いにくそうに悪魔のイルラは口ごもった。不機嫌そうに腕組みをしてそっぽを向いている自分の恋人である魔女、シルヴィアをチラチラと見て様子をうかがっている。
「始まりはイルラとシルヴィアの二人だ。」
樹が服に着いた木くずや埃を払いながら話し出した。
「その割にはあんたも暴れてようだけど。」
「俺は被害者だ!暴れてたんじゃなくて逃げ回ってたんだよ、大蛇から!」
糸乃がボソッと呟くと、樹が自分の隣でとぐろを巻いている3メートル以上はありそうな大蛇を指さしながら猛烈に言い返してきた。
「うん、まあ何があったかとりあえず教えてくれ。」
糸乃はため息をつきながら樹の話を聞いた。


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