三条と龍生の話

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3:犀花:2017/03/29(水) 21:27

「三条やっばいよ、それー笑笑」
2年3組の教室の中に出来上がった定位置。
教室のまばらな席に座る特徴の少ない平凡な2軍。隅で縮こまって座る文化系オタク系の3軍。中央に陣取り世界の中心のような顔で笑う1軍。
その1軍に取り囲まれるようにして倒れ込む三条ちはる。このクラスの最下位。
そしてその三条の頭には腐ったような臭いを放つ雑巾が落ちていた。
「似合いすぎだろ、写メっとこ笑」
「これものせよーよー」
どさどさ、と三条の頭上からゴミの雨が降ってくる。それをめて1軍の奴らはまた笑うし、俺もそれを見て笑う。
それが俺達の普通だったし、日常で。
毎日それでそれなりに楽しめてたからそれでよかった。
殴って、蹴って、ゴミを投げつけて、突き飛ばして、水をかけて、シカトして、汚して。
毎日、それが続くと思ってた。
思ってたんだ。


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