僕は車椅子の上で考え込んだ。
友達なんて出来ないだろうな、って。
だってこんなもやしな僕と仲良くしようなんて思ってくれる人はいないから。
自分からは何も出来ない、何も変えられない弱虫なもやし。
誰にも掘り当ててもらえなくて、いつかは土の中に消えていく可哀想なもやし。
きっとこの学校でも、僕は誰にも見つけてもらえないまま、土に紛れて生きていく。
不安が僕を包み込んだ。
鼓動が激しい、鼓膜の内側に貼り付いて離れない。
背筋に悪寒が突き抜け、冷や汗が伝う。
車椅子の車輪が、ひょっこりと突き出したホトケノザを轢いた。ホトケノザは無様に潰れてしまった。
……あーあ。せっかく一生懸命花を咲かせたのにね。結局弱い者はこうして強い者に踏み躙られて終わるんだ。
自分より弱いものを踏んでも何とも思わない僕は、自分より弱いものを踏んだら悲しんでくれる人になんて見つけてもらえる訳が無い。
結局全部、僕自身が悪い。