共産戦隊セキグンジャー

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3:アーリア:2017/04/06(木) 18:06

2、お金大好き
 
 俺は大金を手に、真岡市を出て東京市にやってきた。飛行機でわずか2時間弱で着く距離であったが、東京市に居るのも一時的なものであり、俺はもっと遠いところへ行くつもりである。

「反共真赤示一(はんきょう まっかしはじめ)さんですね。では303号室をお使いください」

 俺はフロントのホテルマンから鍵を受け取り、303号室へと向かう。このホテルでは1ヶ月間の宿泊を予約していた。あくまでも一時的な滞在だからだ。
 部屋に着いた俺は、とりあえ荷物を机に置きホテルに来る前に買った新聞を読むことにした。普段は新聞は買わないのだが、一面の見出しが目に入ったので買ったのである。その内容は『ソ連とロシアの戦争か!』というものである。1990年、ソ連は消滅することは無かったものの多くの構成国が、主権国家として独立してしまい、ソ連の中心的存在であったロシア・ソビエト社会主義共和国も、現在では独立主権国家たるロシア連邦だ。現在残されたソ連の構成国は中華・ソビエト社会主義共和国と朝鮮・ソビエト社会主義共和国の2カ国でソ連を構成している。ソ連の首都もモスクワーから北京に遷都された。そんな現ソ連政府は、かつてのソ連盟主だったロシアと戦争になるかもしれない状態になっていたのだ。

「ロシアとソ連が戦争か。となると、ちょっと行き先を変えたほうが・・・・・・あっ! 」

 戦争だ。もしかしたら金儲けが出来るかもしれないじゃないか。今のうちに鉄でも買い占めて投機売買をやってしまえば良い!
 俺は急いで鉄の買占めを決めた。闇金から2億円ほど借りていたので、その殆どを使い込むのだ。早速、スマホで楽土証券会社の取引画面を開く。

「鉄を2億円弱分っと」

 あっさり鉄を買い占めることに成功した俺は、これから来るであろう希望に胸が高まっていた。


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