第一夜「二十年後」
二十年後のおおまかな構造。
警察官が夜の町を歩く。
タバコ屋の前に、男が立っているのを発見する。
「心配することないですよ、おまわりさん。友達を待っているだけですから」
と男は言った。
二十年前、男は親友と、この場所で別れた。二十年後、ここで再会しよう、と約束して。
「じゃあ、さようなら」と警官は言って去って行った。
数分後、男のもとに、謎の人物が現れて、
「ボブだな?」
と言った。男は親友が来たと思った。
二人で近くのドラッグ・ストアの明かりの中に入ると、男はその人物が親友でないことに気がついた。
男が面食らっていると、謎の人物が、黙ってボブに手紙を差し出した。
その手紙には、
ボブ
おれは時間通りに約束の場所に着いた。だがお前が葉巻に火をつけようとしてマッチをすったとき、
シカゴから手配されている男の顔を見たんだ。どういうものか、おれには手が下せなかった。だから
一回りして、私服刑事を呼ぶことにした。
ジミーより
あの、最初の警官が、親友だった。