「咲菜!!いつまで寝てるのっ!」
母の怒声、いや、呆れた声で目が覚めた。
目の前にはあからさまに眉を下げた母の顔。うるさいなと思いながら目を逸らし、目覚まし時計を見やる。
「ぇ、えぇ!!?」
8時を差している目覚まし時計をつかみ、急いで起き上がる。
そばにいた母を睨み、
「なんで起こしてくれなかったの!」
と言うと、母は私の布団を剥いで怒鳴った。
「何度も起こしたわよ!早く学校行きなさい!」
その迫力にヒェエと情けない声を出しつつ、私、工藤咲菜は急いでベッドから飛び起きた。