「そう言ってくれて、光栄です、クレン姫」
私ったら、頬がカッと熱くなったの。
フフフ…。
今じゃ、信じられないでしょうけど。
それでね、そのヴァンパイア───名は、アクラス。
アクラスは、他の11人のヴァンパイアたちを紹介してくれたわ。
でも、めんどくさいでしょ?
後々出てくるときに、言うわね。
取り敢えず、ヴァンパイアたちと紹介して、早速吸血させてあげたの。
意外と、痛くなかったわ。
麻酔のような効果もあったのかもしれないわね。
勿論、順番に吸血させてあげたわ。
不思議と、心地よかったのよ。
特に、アクラスかしら…。
ジュッジュッと、部屋に吸血の音が響くの。
どこか、ゾクゾクしたわ。
その後は、何も無かったわ。
けど、アクラスの言葉が、耳に残ってたのよ。
「俺たちは、貴女を守る。───貴女が、地を分け与えてくれるならば」
そうなると、12人と契約しなきゃいけない。
私、それだけは嫌だったわ。