そして放課後…。
私が教室から出ようとした時、またまたあやねちゃんが話しかけてきた。
あやね「しおりちゃんしおりちゃんっ!今日も一緒に帰らない?」
しおり「あ、うん。一緒に帰ろっか。」
というわけで、私は今日あやねちゃんと一緒に帰ることになった。
…っていっても、いつも大体はあやねちゃんと一緒に帰ってるんだけどね。
あやね「ところでさあ〜…今日、またそうたくんが女子と仲良さそうに話してたの!
あんな女子より、あやねの方が断然可愛いのに…仲良さそうに話さないでほしいよね!」
…ああ……また始まった。あやねちゃんの愚痴タイム。
あやね「しおりちゃんもそう思うよねえ〜?」
しおり「う、うーん…」
あやね「それにねそれにね!そうたくんってばその女子からプレゼントもらってたの!!
たいして可愛くもないくせに、馴れ馴れしくそうたくんにプレゼントあげないでって思わない?」
しおり「そ、そう……だね…」
あやねちゃんと学校から帰ってる時、あやねちゃんが話すことはいつもこんな内容の愚痴ばかり。
普通にしてればいい子なんだけど、女子がちょっとでも男子と話してるだけで怒って
こうして私に愚痴ってくるんだよなあ…あやねちゃんって。
どうでもいいけど、あやねちゃんが私に愚痴ってくる時を
『あやねちゃんの愚痴タイム』と言っている。
ちなみに、あやねちゃんが言ってたそうたくんっていうのは、宮川 そうたくんのこと。
そうたくんはイケメンでかっこいいから、みんなからモテモテなんだ。
でも、なんであやねちゃんは私にだけこんな風に愚痴ってくるのかって?
その理由はたぶん…私が男子が苦手で、男子との関わりを持たないからだと思う。
あやねちゃんは男子と関わりを持つ女子を嫌うから、男子と関わりを持たない私は
気に入られてしまっているんだと、勝手に考えている。
あやね「ほんっとムカつく!そうたくんにはあやねみたいな可愛い子がお似合いだよね〜っ!」
しおり「う、うん…あやねちゃんとそうたくんは、お似合いだよ……あはは」
あやね「だよねだよねっ!しおりちゃんならそう言ってくれるって信じてたよ〜!
…あっ!あやねの家こっちだから…また明日ね〜!しおりちゃん!」
しおり「あ、うん。バイバ〜イ。」
そんなこんなで、やっとあやねちゃんの愚痴タイムが終わった。
私とあやねちゃんは別れて、それぞれ自分の家に帰っていった。