3,萌華の恋
崩壊後になり、私は萌華の所へ直行!
「萌華、帰ろー!」
「うん・・・梨花ちゃん・・」
なんか、何時もの萌華っぽくないような。
頬を赤らめていて、可愛いけど。
「萌華、どうしたの?」
「あのね・・・私、恋したんだ」
ふぅん、恋ねぇ・・・恋!?
萌華が恋!?
唖然と口を開ける私に、
「えっと・・・大森くんに」
よ、よりによって、大森くん・・・なのぉ!?
萌華は私の顔を見て、うつむく。
「やっぱり、恋なんて・・・私に合わないよね」
「そ、そんな事ないよ!」
断じてない。
でも・・・衝撃はかなりある。
萌華が恋をした。
しかも、大森くんに!
あの七瀬ちゃんをおちょくってる大森くんが?
いっつもはしゃいでる、大森くんに?
YA☆BA☆I!
私、衝撃がキャラ変わっちゃったぁ・・・。
でも、萌華に悟られないように、ニコッと笑って、
「私、萌華の恋応援してるよ!」
萌華が顔を上げて、微笑む。
恋する乙女って、可愛いっ!
「ありがとう、梨花ちゃん」
と・・・。
ガラッと、教室のドアが開いて、男の子がひょっこり顔を覗かせる。
そして萌華を見て、
「早乙女、ちょっと来て」
キャーーッ!
告白っ!?
崩壊後じゃなくて、放課後じゃない?