____午前9時20分。
ぱちりと目が覚めてしまい、そのままごろりと寝返りを打つ。
どうしようかなぁ……。
横でぐーすか寝ている母は起きる気配無し、姉も同じく。
父は……あ、出張中だ。
起きるべきか起きないべきか迷いに迷って、結局二度寝。
目が覚めたら午前9時27分。
30分も寝てないじゃん、嘘だろ。
のそのそと起き上がり、母の居るリビングに寝転がる。
マンションの良いところは、こうしてすぐに別の部屋へ移動できるところだと思っている。
何せ階段だのを使う必要が無い。
1人部屋がないってのが欠点だが。
「おはよう、良い朝だね。夕べはよく眠れた?」
____だなんて挨拶はあるわけない。
そんな爽やかな挨拶がオタク一家にあって堪るかってんだ。
もぐもぐとモーニングパックとか何とか言うパン(チキン南蛮)を頬張りながら、無言で録画予約画面へ移行。
朝も早よからアニメを見なくてはならない、これは休日の義務なのである。
迷うこと無く選択し、『決定』と書かれた丸いボタンを押す。
すると一瞬のCMの後、すぐに何故かぬるぬる動くタイプのアニメが映る。
右からアホ面、普通、機械。
キャラデザえぇ……とつっこむことも無く視聴を続けていると、姉起床。