*高校1年生、春。
*私は、高校へ進学した。努力が苦手な私は、勉強は出来なかったが、まあ、それなりの進学校に受かることが出来た。1組がトップクラス、3組がその学年で成績が良くないクラス、と振り分けられている高校なのだが、私はごく平凡な2組だった。
*「えっと…、2組の教室は…?」
散々学校を歩き回ったが、教室にたどり着けない。しかも、人っ子一人いない。学校なのだからもう少し活気に溢れていても良いのではないだろうか。そんなことを考えていると、職員室と書かれている教室から女性が出てきた。
「あ、あら?あなた、もしかして新入生?」
「は、はい。でも、教室が分からなくて。」
「え、今は体育館で入学式をしていると思うのだけれど。」
「えっ!?」