キミ色に染まった世界で恋する

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧
18:相原梨子◆x.:2018/01/09(火) 21:38

ー第3話ー

目を開けると、蛍光灯がまぶしく光っているだけだった。
看護師さんがいる…?

「あ、目を覚ましたのね」

看護師さんによると、カッコいいイケメンの男の子におんぶされて連れて来られたそうだ。
パパやおばあちゃんには、連絡しても仕事で来れないって断られた。
こんな時までひとりなんて、辛い…。

「美海っ?」

「涼くん…、ありがとう」

病院のベッドに寝てるんだ…。
ここの病院は、もしかして詩神病院!?
そう思ったのもつかの間。
社長であるママが入ってきた。

「大丈夫?美海。疲れたならうんと休まないとダメ。分かった?」

「はい。ごめんなさい…」

ママが出ていくと、涼くんはベッドの布団に顔をうずめた。
そして、顔を上げて言った。

「お願いだから付き合ってよ…!絶対楽しい思い出作るから!」

二度目の告白。
もう付き合っちゃうの…?
イヤイヤ、まだ早いよ。

「涼くんがいいなら、友達から始めてほしいな」

「しょーがねーな。待ってやるよ、美海の気持ちが変わるまで。俺はずっとそばにいるから」

涼くん…。
ちょっとでもプラスの気持ちが心の中に広まった気がした。
何が何だか、本当によく分からない。
だけど、涼くんって面白そう。

「もうゆっくり休んで。俺はずっとここにいる。美海…」

涼くん、どうしてこんな私を好きになったの…?
ちゃんと教えて。
私も…何だかヘンだよ…。


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ