「誰もあんたのことなんてかばわないよ」「由香里の気持ちも知らないくせに!あんたが悪いのよ!」
…「皆さん、今日は新しい友達が来て居ます。どうぞ、中へ。」
先生に言われ、私は教室に入った。予想より人数が多くて、教室の左端に、イケイケグループのような人が居た。
「岸井夢花です。好きなことは運動です。これからよろしくお願いします!」
できるだけ明るくそう言った。
「よろしく!」「どこから来たの?」「このゲーム好き?」
私が先生に指された席に座ると、近くの子からの質問攻めだった。
「よろしくね」とか「名前は何?」位しか返事が出来なかったけど、皆んな優しそうだった。でも、私が座ったのは右端。左端のグループは、私を少し睨めながら、ニヤッとした。これは何かされると思ったが、あえて気づかないふりをした。