「おーぉ、そんなに自信があるんだな?やってやるよ。」
その言葉におお!とわきあがるギャラリーの声。喧嘩を止める訳ではなく、ただ観戦かなにかと似たような感覚だった。
「おー、てめぇが負けたら土下座ネ!」
「お前が負けたらお前が土下座だ!」
いざ、と拳をくり出す二人が拳で相手を叩きのめす寸前に、ギャラリーの、男が二人の間に割って入った。
「お前ら、そこまでだ。」
と、ここで僕はようやく気づく。チャイナ服の娘と学ランを着た高校生くらいの男の容姿が似ているのだ。
「お前ら、また問題起こして俺の金もぎどっていく気か。」