ふつうの三國志演義

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8:ジュチ:2018/03/31(土) 01:20

第2話 楼桑村の劉備

黄巾軍の勢いは凄まじく波才や張曼成などは次々と官軍を破り南陽などは黄巾の手に落ちていた。
そして幽州にも迫ってきた。
「誰ぞ、いい案はないか!」
城内を初老の男の声が何度も駆け巡る、この声の主は幽州の牧、劉焉である。黄巾軍迫るの知らせを来てからずっとこの調子なのだ。だが、いややはりその問に答えるものはいない。みなうつむいたままである。そこに立派な格好をした男が入ってきた、入るや否やその男は劉焉に向かって呟いた
「私の策でよろしければ」
一同は驚きのあまり言葉が出なかった。だが男は劉焉が頷くのを見ると話しをつづけた
「村という村に義勇兵募集の高札を立てるのです。民は奴らのしたことを知っています。集まる数は多いでしょうし、集まるものは必死に戦いましょう。」
「う、うむ・・・そうせい。急いで取りかかるように伝えろ・・・と、ところでそなたはどなたぞ?」
「校尉の鄒靖と申します。都より派遣されました。」
劉焉は例を言うと鼻歌を歌いながら配下のものに命令をしていった。

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ここは楼桑村、小さな取るに足らない村である。ここに母と二人で住んでいる劉備玄徳はむしろを編んだりわらじを作ったりすることを仕事としている。この日は城下で作ったものを売る日だ。その帰りのことである、劉備は真新しい高札を見た。
「ここ幽州にも黄巾賊は迫っている。賊から守るため義勇兵を募集する・・・」
高札を読み終えたその時である
「おいそこの若者!その高札を見てどうおもう?」
劉備が振り向くとそこにいたのは虎のような髭をもった大男だったが全く知らない人だった。
「何も・・・」
劉備がそう答えると男は顔を真っ赤にして怒鳴った。
「嘘をつけ!黄巾賊は各地で略奪、虐殺をし皇帝の側には佞臣が蔓延り政治を好き勝手にしている、そんな今、これを見て何も思わんやつがいるはずない!」
劉備はその男の目を見た。熱い国への思いが伝わってきた、会ったばかりなのにふと親近感を覚えてしまった。
「・・・あなたには本心を言いましょう。ただしあそこで・・」
人通りの少ないところに来ると劉備は話し始めた
「私は今でこそむしろ売りですが、本当は漢の中山靖王劉勝の末裔なのです。いつか民草のために立ち上がりたいと思っていました。」
いつの間にか男は劉備の前にひれ伏していた。劉備は驚いて男を立たせ、また時期が来たら会うと約束して別れた。


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