1,買い物で二人きり!? (夏音side)
はぁ・・・。
私────城里夏音は深いため息を吐いた。
なぜかって?
そんなの簡単。
その答えは・・・。
「土方さんって、何であんな壁ドンを・・・」
隣で歩いてる、土方さん。
ついこの間、私はタイムスリップした幕末で、壁ドンされたのだ。
「はぁ・・・」
私がため息を吐いてる間も、土方さんは飄々としている。
なんかムカつく・・・。
でもね、帰りたくても帰れない。
買い物中だもん・・・。
「土方さん・・はやく帰り」
「あれは何だ?」
言いかけた言葉は、土方さんの言葉にかき消された。
指差している先には、このあたりにあったのか、不思議な見覚えのない道・・・。
「行ってみましょう!」
スーパーへの近道かも。
私は、喜び勇んで土方さんと不思議な道へと歩いていった。