僕はあの時

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2:榎木 陵:2018/05/16(水) 13:45

なぜ、仕事とはこうも続かないのか。

「せっかく受かったけどもう辞めたい」

このセリフも何度目だろうか。

僕は現在、二十歳だ。
年金やらなんやら、お金がないと困る。

「申し訳ありません。熱があって……」
「わかったよ、無理しないでね」

新しくバイトを始めて1ヶ月。2度目の欠勤。
もちろんただ行きたくないだけなので仮病である。

「楽できる分、罪悪感もすごいんだよなぁ……」

僕はスマホを取り出し、日常である青い鳥のアプリを開く。

『また今日も仕事を休んでしまった。』

この投稿は、今までに何度もしてきた。

働きたいという気持ちはあるのだが、何故だか続かない。
職場の人間関係もそれほど悪くはない。
時給も良いし、仕事内容も苦ではない。

なのに何故?

メンタルか。メンタルの問題なのか。

僕は所謂コンビニ店員なのだが、客からの罵倒を頻繁に受ける。
それもかなり声がでかい。
皆は「こんなものだよ」と言っているが、僕には耐えられないのだ。

丁度いい、ここで1つ僕の過去の話をしよう。
僕の家庭はかなり複雑で、怒鳴り合いの夫婦喧嘩なんて日常茶飯事だった。
ただ僕は、父も母も大好きだった。

「喧嘩はダメだよ!やめてよ!」
そう言えたら良かったのだが、幼い僕は何も出来ず、ただ耳をふさいでいた。

甘えや言い訳と捉えられるかもしれないが、それが原因で大きな声が苦手だ。
ついでに言うと暴言はもっと嫌いだ。

客が偉いって誰が決めたんだ?
店員という立場だったら怒ってはいけないのか?

仕事が続かない1番の原因は、恐らくそこにあるのだろう。


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