「あ、今年も暮らす一緒だよナコ!」
「マジ!?」
二人でわいわいしながらこれから一年を共にする2年B組のクラスに入っていった。もうすでに来ているクラスメイトもいた。とりあえず自分の席に行くことにした。
「じゃあ、私こっちだから。一旦バイバイ。」
「うん。またあとで。」
とりあえず自分の席に行った。去年は秋山くんがいたから二番だったけど今年はいないので一番。ナコは確か、23番だったはず。ナコの回りにはもう人が集まっておりほぼみんなナコの席付近にいる。
(ナコ、人気者だなぁ。)
近いようで遠い机たちを見つめながら自分の準備を始めた。
「はい、今日はこれで終わりです。今日課題を出せていない人は明日必ず提出するように。明日も出さなかったら居残ってもらいます。はい、十六夜さんお願いします。」
「起立。気を付け。礼。」
「「「「「「「さようなら」」」」」」」
「帰ろー。」
「終わったー!」
春休み明けのダルさがみんな出ているのかみんな帰宅の準備をしている。
「スグ。帰ろー。」
「ごめん。私今日部活…」
「あ、そっか。スグ吹奏楽部だもんね。」
「うん。ごめんね。」
「大丈夫!バイバーイ!」
「バイバイ。。」
一人でお昼を食べ音楽室に向かった。入学式の入場曲と退場曲を演奏するために今日は部活がある。でも私は音楽室に通るある階段が嫌いだ。
「はぁ、嫌だな。」
その階段にはアンティーク風の鏡がある。何故か通る度に鏡の中の自分がこっちを見てるような気がする。今日は覗いてみた、嫌いな鏡を。
いたって普通の中学二年生だ。腰まで延びる腰まで延びる髪。みつあみで編んでおり。片方火で燃えて肩までしかない。その時一緒に右目の涙袋辺りも焼き眼帯をつけている。とても、人に見せるようなものじゃないから。信じたかった。普通の中学二年生でいたかった。生まれつき髪色が紅色で右左の目の色が違うくて髪は染めてもなおらない。カラコンをつけても色が見える。ナコはいじめが起きるのを守ってくれるようにそばにいてくれる。こんな変な髪色目はいじめの対象になるから。見つめているうちに悲しくなった。久しぶりに右目の眼帯を外した。綺麗な青色だった。右目の怪我も治っていた。でもこの姿が憎くて一粒涙がこぼれた。その瞬間涙が空中で止まり鏡に吸い込まれていった。アンティーク風の飾りが突然光だし鏡が歪みだした。戸惑いを隠せず。逃げようとしたが、足が動かなかった。そのまま鏡の中に吸い込まれた。