私の好きな人。

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6:莉己:2018/06/23(土) 13:49

第2章 運命の分かれ道

学校に着いたときから、クラスは委員会の話でいっぱいだった。「何委員会なるー?」「えー放送かな?」「私もだ〜負けないよっ!」こんな会話がなりやまない。定員は女子と男子で分かれているため、自分が女子だから、ライバルも女子なのだ。
そして女子たちの大半は、放送委員を狙っているのだそう。中には私のように飼育委員を狙っている人もいるが。
私は緊張してたまらなかった。緊張しすぎてお腹もいたくなってくる。大半が放送委員を狙っていても、その中には私のように飼育委員を狙う人も、いるかもしれない。
去年も飼育委員をしていた私が、6年生で絶望の道に進みたくない。そんな中で、委員会決めは始まった…。
先生が司会をつとめる。「はい、生活緑美委員希望はー?」「放送委員はー?」みんな、ところどころに手をあげている。黒板の最後に、飼育委員の欄が書いてある。あそこに、私の名前が入りますように…。女子の欄が1枠、男子の欄も、1枠だった。もう、男子なんてどうでもいいから、私を飼育委員にならせて…。「じゃあ最後に、飼育委員希望はー?」

なんと、そこで手をあげた女子は私のみ。私はじゃんけんもせずに、飼育委員になれるのだ。
やった。
その言葉が頭に何回もループする。あ、ところで男子の飼育委員は?男子の定員も…1人だよね。誰なんだろう。
あ、河田と西山がじゃんけんしてる…河田は私の好きな人。このじゃんけんで河田が勝ったら…。私と河田で飼育委員になれる。お願いします、神様〜!
私は河田と飼育委員になることを願った。すると…河田がじゃんけんに勝ったみたい!黒板に飼育委員と書かれた下の枠には、私と河田の名前が入っている。どうしよう…、河田と飼育委員になっちゃったーーー!


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