>>112の続き
「杏・・・・」今まで杏はかばってくれなかった。もう、私と友達じゃないんだと思っていた。
勇気を出したね。杏は、成長したね。
嬉しくって、涙がこぼれそう。私は涙をこらえながら言った。
「美幸、あんたのしたことは間違ってる。味方をしてくれないなんて、当たり前のことでしょ。
今まで、何人の心を傷つけてきたと思う?クラス全員の心だよ。みんなは、見て見ぬふりをしていた。
でも中には、杏みたいに心にいつも引っかかって、悩んで苦しんだ人もいる。そうやって傷ついた人もいるんだよ。
傷ついたのは、私みたいにいじめられてる人だけじゃない。」
もう、いじめはやめよう。今からなら、やり直せるー。
これで分かってくれるだろう。
「はー・・・・何言ってんのかサッパリ。」美幸はそう言った。
「どうして?!あんたは、悪いことしてきたんだよ?まだしようっての?!」衣梨奈は納得できてない。
もちろん、私も納得できない。(これでも分からないの?!重大な罪を犯してきたのに?)
「衣梨奈に杏に・・・・どんどん裏切られていく!正義ぶってんじゃねーよ。きれい事なんて聞かせんなよ!!」
美幸は、杏が取り上げていたカッターナイフを取り上げて、刃を衣梨奈に向けた。
「衣梨奈がきっかけだよ・・・・!だから杏が裏切った。全部、お前が悪い!!」
刃を向けた方向に、一直線に走ってく!このままだと、衣梨奈のお腹に!!
「もうこれ以上傷つけないで!」杏が飛び出して・・・・。
グサリ
「っ・・・・!」杏の腕にカッターナイフが・・・・。