「おはようございます!それでは今日は、自己紹介をします!」
先生が、教壇に立って話す。
自己紹介、か……何年ぶりかな?
「それでは、出席番号順に、まずは、青空小学校出身の二人ね!」
先生は、私の出身校を述べた。
いきなり!?ど、どうしよ……
「先生!どうして、青空小学校が最初なんですか?」
その時、ある女の子が手を挙げて発言した。あの子は……!
「内村彩乃さんですね!ええと、この、私立青空中学校から近い順になってるんですよ」
そう、スピーチの女の子、内村彩乃ちゃんだった。
「それでは、飯田春日さん、吉川帆乃香さん、前に出てきてください」
先生は、私、ほのちゃんこと吉川帆乃香と、はるちゃんこと飯田春日を呼んだ。
「はるちゃん、行こ!」
「あ…う、うん」
私は、はるちゃんと並んで前に出た。
「それでは、先生の質問に答えてね?」
「はい!」
私は返事をした。はるちゃんも、下を向いたまま頷いた。
「出身校は?」
「青空小学校です!」
「はい…」
はるちゃん、やっぱり緊張しているみたい……
「受験しようと思った理由は?」
「あ、えっと、二人で決めたんです!一緒に挑戦してみようって」
はるちゃんが微かに頷くのが横目に映る。
「そう。では最後に一人ずつ、クラスのみんなに意気込みをどうぞ!」
「たくさん友達欲しいです!ホントに頼りなくて、ダメダメな私だけどよろしくお願いします!」
私はできるだけ大きな声を出して言った。クラスのみんなは、拍手してくれている。
「えっと…私、人見知りで、ほのちゃんがいないと何もできないし、ホントに、頼りないのは私の方なんです。でも、こんな私にも話し掛けてください!!」
はるちゃんが、思いっきり大きな声で言った。
はるちゃん…………
私は顔が赤くなるのがわかった。
それを隠すように、クラスのみんなと一緒に思いっきり拍手した。
こんな友達を持てて幸せだな……____