【第2話】出逢い
「はあっ…あっぶない…。遅刻するとこだった…?」
家から走って電車に乗って…それでも以外と時間があった。
何をしよう。
「あっ。スピーチの練習!」
教室もまだわからないので、中庭へ向かった。そこで練習しよう。通学カバンから作文用紙を取りだし、自分に聞こえるくらいの声で読む。その時。
「へぇ、君がスピーチするんだ。」
「わっ!」
知らない人の声がして、思わず大きい声を出してしまった。気づくと中庭のはしっこに男の子が立っていた。
「スピーチって頭いい人がするんでしょ?すげぇ」
その男の子がニカッと笑う。素敵だなぁ…
「あ、ありがとう…?えっと、誰ですか?」
その男の子が近くまできて一緒に座る。ち、近い。
「俺?藤澤颯斗。クラス替え楽しみ過ぎて早く来ちゃってさー。適当に中庭来てみたら人いて。」
…すごいな。初対面なのに全然気にせず話してくれる。
私みたいな人見知りには考えられないよ!
「えっと、君は?」
「あ、真奈美って言います。朝倉真奈美。中2です。」
「まじ?同い年じゃん!じゃあタメで話してよ。」
「はい…じゃない、うん!」
この人とはなんか仲良くなれそうだ。
「スピーチ、楽しみにしとくな!」
「うん、スピーチ…あっ!」
恐る恐る腕時計を見る…。7時58分。あと2分で集まる時間。
「やばい、いかなきゃ!」
「あ!ごめんな、その、頑張れよ!」
藤澤くんも焦ってくれているのが分かる。
「あと!」
藤澤くんが呼ぶので、紙をしまいつつ振り替える。
「クラス同じだといいな!」
また藤澤くんは素敵な笑顔を浮かべる。
「…そうだね!じゃ、また」
藤澤君に言われたかもう一回考えて、私はドキッとしてしまったことに気づかない。走って体育館へ向かった。
_今日、私と颯斗は出逢った__
最後から3行目のところの最初
言われたことをもう一回思い出して
です!微妙におかしかったです