あの夢の始まりはあの恋の終わりだった

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4:梨花◆.k:2018/12/02(日) 15:01

「おはようございます。わたしの名前は、三木優子です。よろしくお願いしまーす!」

すると、隣の席の男の子が挙手して声を上げた。

「優子先生は彼氏いるんですかぁ?」

「結婚してます」

結婚という単語を聞いてふて腐れたのか、ボーッとしている。
周りの男の子がその姿を冷やかした。

「お前、三木先生のこと好きなの〜?」

否定も肯定もしない。
前の席の子が振り返ってクスクス笑う。胸元の名札を見ると、『高木くるみ』と書いてある。

「莉乃ちゃんの隣、くるみと同じ小学校。うるさいから気を付けてね」

こっそり隣の子の制服の胸元を見てみる。
『笹橋直哉』。
小学校の時の全国模試上位の人だ!
笹橋くんもここの学校なんだ…。

「なあ、くるみ!お前の後ろの女子の名前、何!さっきからコソコソ話してるけど!」

なっ…!
その言い方は何よ!
お前の後ろの女子って!
笹橋くんの隣の席の女子でいいでしょ〜!?

「自分で声かけて聞きなよ〜」

チッと舌打ちし、めんどくさそうに体をこちらに傾ける。
うっ、目力強いな…。

「俺は笹橋直哉!お前は?」

いっ、いきなり!
ちょっとたじろぎながら、簡単に自己紹介をする。
すると、笹橋くんは目を見開いて声を張り上げた。

「お前、紅城病院の娘?」

「え、まあ…」

「すっげえ!お嬢様じゃんー!!」

笹橋くん、果てしなくうるさい…。
周りの子も笹橋くんの話に反応して好き勝手に声を上げる。

「えっ、まじ!?やばー!」

三木先生も困っている。
うう…いきなり困ったもんだ…。


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