その後、審査員は事務所に残って会議を行っていた。内容は勿論、本日のオーディションについて。
彼らは資料を手に持ち、人選を間違わないように、慎重に選考を行っていた。
「……逸材揃いだな」
一人が呟けば、その場にいた全員が頷く。
面接を受けたのは、全て資料による一次審査を通過した人間だ。やはり、レベルは高い。
「通過人数は?」
「……一名です。スカウト枠とのユニット結成が企画されていますので」
これは相当慎重に選ばなければならない、一同はそう思いながら、頭を抱えたのだった。
そして、この日から数週間に渡り、彼らは選考を行い続ける事となる……。