01*独りぼっちの通学路 吐いた息が白くなるほど冷たくなった空気に、「おはよう」と声をかける。 悔しいけれど、一緒に登下校をする人はあたしにはひとりもいない。 でも、それは……あたしが自分で選んだ道だから、いいんだ。 誰かに選ばれることがないのなら、自分で自分を捨てたほうがましだと思った。 理由は、ただそれだけ。 寂しくたって、悔しくたって、悲しくたって。 自分で選んだ道ならば、それを貫こうと思えるから。