【第4章】
「うーんと、確か11時からだったよね…」
今日は中学のころの友達とお花見に行く予定だ。
場所は地元で一番大きい鈴森公園。
そして今の時間は10:45。少しギリギリになりそうだ。急がないと。
「レジャーシートは買ったし、あとは向かうだけ」
「あれっ?もしかして同じクラスの子?」
(…知り合い?)
声のする方を辿ると、公園の前の歩道橋に金髪の美少女が佇んでいた。
「えっと、どちら様でしょうか…」
「同じクラスの楠木 アリーシャだよ。確か最初の方の子だよね?」
「うん、わたし彩崎 奈月」
「そーだ、奈月ちゃんだ!偶然だね、この辺住んでるの?」
「そうなの。もしかして楠木さんも?」
「んーん、なんか歩いてたらここに着いてたの」
「…ん?」
なんだか、理解しがたい台詞が聞こえた気がしたのだけれど。
「っふふ」
しまった、つい笑ってしまったけど、これってけっこう失礼なのかな…?
怒ってるかもしれない、顔を見ると楠木さんは少し驚いた表情をしていた。
…目が、青くて綺麗だ。
「…可愛いなぁ」
「え?」
誉められた?怒っているかと思ったのに。
「あ、口に出してた?彩崎さん笑顔すごく可愛いなって」
「そうかなーありがとう」
なんか、不思議な人。天然っていうのかな。
フレンドリーな人っぽいし、仲良くなれるかもしれない。もっと。
「よかったらさ、学校でも仲良くしてもいいかな?」
「もっもちろん!」
その後、私に二人目の友達ができた代償でお花見に盛大に15分遅刻し、友達からほんの少し強めのつねりを受けたのだった。
楠木って何…?((((;゚Д゚)))))))gkbr
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