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「お、おは、よ、」
かえってくるはずのない挨拶をし、教室に一歩踏み入れる。無言でこっちを見るクラスメイト。何かヒソヒソと、ニヤつきながら話す人。視線が痛い。
そんなこと気にしていないかのように席に着いた。
ネットとは違う、いちかには見せない弱い自分。
そう、私はクラスで省かれているんだ。
誰が始めたかわからない、この地獄のような苦しみは1ヶ月前に始まった。
「体育館シューズの袋をかけるフックがない」
「机の中消しかすだらけ」
「ワークノートが破れてる」
あぁ、これはもう私はダメなんだっていう孤独感が押し寄せてきて、とにかく暗い世界が広がり、明るい未来なんて見えない。