ritzy rush〜青春〜

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7:リオ:2019/01/29(火) 22:19

30分ほど車に乗り、事務所に着いた。
建物の外観はまあ……なんというか、立派だった。語彙力無くてごめん。でも、口をあんぐりと開けて、奏佑と二人で揃って固まるぐらいには立派だと思う。
正直、この建物が凄すぎて、周りにある建物が色褪せて見えてしまう。周りの建物も結構立派なのに。

「でけぇ…」

「さあ、入るわよ」

なんとか口を元に戻し、宮坂さんに続いて中に入る。
中は……うん、省略。立派って事で納得してくれ。

「さてと……。透羽くんはちょっとカットしましょうか。その後、二人とも少し弄っても良いかしら?」

「は、はい」

俺が頷くと、宮坂さんは着いてきて、と歩いていってしまった。どもってしまったのは内緒だ。髪の毛を切るのは何年振りだろうか。

俺たちは顔を見合わせて、慌てて宮坂さんについていった。
宮坂さんが入った部屋に俺たちも入ると、宮坂さんがカットの準備をしていた。あれ、宮坂さんが切るのか?

「宮坂さんがカットをするんですか?」

あ、奏佑が同じ事聞いた。

「私は美容師の免許も持ってるから大丈夫なのよ」

すげぇ。
でも、今更だけど髪の毛切る不安になってきた。今までは髪で顔を隠す事が自己防衛みたいなものだったからな。

と思っても、今更遅くて。

髪、約五年ぶりに切りました。セットもしてもらいました。でも……。

「んんん?」

鏡を見て、困惑した。
嘘だろ?俺、いつのまにか整形しちゃってた訳じゃないよな?

「透羽〜、どうだったー?ってやば!?」

奏佑がなんか叫んでいる。

「ふふふ、私の傑作よ。元はこんなに美形なのに、隠しちゃうなんて勿体ないからね」

宮坂さんが自慢げに話している。

そう。
見た目が少し良くなってるのだ。

「いや、少しどころじゃねえから!そりゃ、元は良いとは思ってたけどさ、俺、ここまでの美形の奴、今までで見た事ないからな!?」

……奏佑は何を言っているのだろう。そりゃあ、良くはなったが、実際にテレビに出てるアイドルとかに比べたら、全然パッとしないと思う。

ていうか。

「奏佑、お前の方がカッコいい」

さっきまでも十分イケメンだったが、宮坂さんに軽くメイクとセットをしてもらって、更にイケメン度が増していた。

「さてと……。二人ともとってもカッコいいわ。特に透羽くんは見違えたわね〜!私のおかげね。じゃあ、いきなりだけど、富樫社長に会いに行くわよ」

この短期間でよく分かった。宮坂さん、かなりのナルシストだよな?


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