第一章 嫌なやつ
-1-日常-
暖かな春。高校一年の生活を始めて一カ月。
授業を退屈そうにし、机に頬杖をついて窓の外を眺めるのは
私、中村咲良(なかむらさくら)だ。
数学教師の小田原典子(おだわらのりこ)。
生徒よりも黒板を見る癖があり、寝ようが、集中しなかろうが、気づかない。
そうこうしていると、授業が終わるチャイムが鳴る。
このクラス、1年B組のリーダー的存在、馬場興谷(ばばきょうや)が、号令をかける。
「気をつけ、礼、ありがとうございました。」
ハキハキとしたその声に続いて全員が
「ありがとうございました。」
と、言い今日の授業がすべて終わった。
この学校、央翔高校(おうしょうこうこう)はこの市で1番有名な学校で、
寮制の学校だ。授業が終わってから、部活、自主学習の時間になる。
部活も自主学習も何事もなく終わった。
食事の時間だ、食事の時間は自由時間もある。
はじめのうちはホームシックもあって食事はできなかったが、少しずつ慣れてきた。
次の更新までお待ちください、、まだ続きます。