―私、夢川アリス!15歳。空想が大好き。
夢は…恥ずかしいけど絵本作家。絵を描くのも
お話を作るのも得意だしね。―って、ヤバい!
遅刻、しちゃうよぉ。「行ってきまぁす!」
お母さんに早口でそう言って家を出る。
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―出たはず、なんだけど…。ええ?!
ここ、何処っ?私の知ってる街じゃなかった。
外国?いや、違う。何か、異世界って言葉が
しっくりくる、変わった、でも素敵な雰囲気がする
そんな街。何か見知らぬ動物?みたいなものも
たくさん居て―ちょっとなんだか。
私が空想してる世界と似てる気がした。
辺りをキョロキョロ見回しながら。
「もしかして、魔法の世界なんじゃ?!」
思わず声に出して、そう叫ぶ。
「せや、ここは夢と魔法の世界やで」
いきなり私の目の前に、関西弁を喋るネコちゃんが
現れた。「そうはゆうてもDで始まるあの世界とは別モンや。ほんまのちゃんとした、魔法の世界や」
何かいろいろ私に、説明してくれる。
―ていうか、魔法の世界?私が夢見ていた世界だ。
だけどこれから私、どうなっちゃうの?!