…ちょっと待って。何が起こったの?本当に僕の家族のリオンなの? でも違ったら逆に誰なの、え?
僕が状況に置いていかれ「⁇?」となっていると、
「…全く。一応オマエは"選ばれた人間"の1人の筈だが…何も気付かなかった、ってか?」
…突然呆れたと言わんばかりにリオン(?)に話し掛けられた。呆れる意味も、言葉の意味も謎過ぎる。
僕がそんなことを思っていると、リオン(?)が溜息を吐き、艶やかな毛の尻尾をゆらりと揺らした。すると…
「…? …⁉ おい、冗談にもならねぇぞ…何で、こんな…」
困惑中のリオン(?)を余所に、僕は開いた口が塞がらない思いだった。
…今の今までリオン(?)がいた筈の其処には、僕よりは幼そうな猫耳の少年が、ぺたりと座り込んでいた。
…僕は、目の前の事実に耐え切れず、さっきよりも心からそう思って言った。
「…訳が解らないよぉぉぉ⁉」