脱出 〜デスゲーム〜

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5:ちか◆g:2019/05/25(土) 13:03

「……さん…ナギさん…!」

私は誰かに呼びかけられる声で目が覚めた。

「ナギさん…!大丈夫?」

チヤが私を心配そうに見ていた。

「ち、チヤさん……ここは…?」

私はあたりを見渡した。チヤと私以外にも複数人の人がいて、みんな私と同じように混乱した様子だった。

「ここは命令2を行うところだよ。でも、新しく会う人もいるから情報交換をする時間を与えてあげるよ」

クマがチヤの代わりに答えた。

「く、クマ…!命令2の内容って……?」

「それはぁ教えられないよ。そんなことよりも情報交換……自己紹介をしておくといいさ。

 これから協力していくことになるからね。


 ……生きていれば…だけどね。


 それじゃぁ俺は失礼するよ」

クマは質問をする時間を与えずにさっさと消えてしまった。私だけではなく、他の人たちも呆然としているようだっ

た。

その中でも、スーツ姿のしっかりとしたような風貌の男性が皆に話しかけた。

「敵の言うとおりにするのは悔しいが、情報交換は必要だと思う。自分がなにものか。

 ここに来る前、何をしていたか。命令1の内容とか…。

 最低限の情報でいい。初対面の人を怪しんで自分のことを言いたくないのは分かる。

 だからこそ、皆を信用して言ってくれる人はいないか…?」

私たちは俯いたままで誰も言おうとしない。


「私……言ってもいいです」


小さい声だが確かに聞き取れた。

「私、皆さんのこと信用してみます!」

そういって立ち上がったのは私と同じくらいの年齢に見える、制服姿の女の子だった。


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