一夜千年物語 いつだったかこの景色がとても大事な景色になるってそう思った。ここに越してから。なんとなく。 一章<出逢い> 何時もの景色、時間、朝。朝ごはんを食べて学校へ行く。何ら変わりない、日常。 「誠!気をつけろよ!」 「わかってるよ!行ってきます!」 ……… 弟が出ていって片付けて仕事へ行く。これが私の毎日、何の変哲もない。 …… あぁそうだ。 あ、そういえば。 「お隣さん今日来るんだっけ?」