僕はきっと見て見ぬふりをしていたんじゃないかな。
どんなに好きでも助けられない。
そんな想いじゃ、この恋は叶わない。
第1章 いじめ、恋
今日も可愛いなあ。佐倉さんだけアイドルに見えてきた。
「おはよう、優斗君っ」
「あ、お、おはよう…」カア
朝一に佐倉さんの声が聞けるなんて!
今日はついてるなあ。
「優斗…」
や、ヤバい!
まさか、翔に見られてるなんてっ!
しかし、翔はきょとんとした顔で、教室から出ていった。
「あ、危ない、危ない」