主の夢愛です。元の名前は、らいみぃです。
覚えている方、いらっしゃいますでしょうか、、。
この話はしっかり仕上げられたらなと思っています。
読んでいただけたら嬉しいです。感想も、お待ちしています。
それでは、本文へ。
<100パーセントの砂時計>
世界が最も美しく、そして残酷に見えるのは
きっと地平線はるか遠くのこの場所だ。
光と影がちょうど見られる、モノクロの世界のように。
言われても考えないだろうけど、この世界は虚しいのだ。
僕のように、秘密を持つ人。
明日、運命の人と出会うかもしれない人。
愛せる人を、失った人。
すべてが、結び。一生逃れられない呪縛。
「おひとり、ですか?」
こういう風な出会い、僕には無縁。
「あの、?」
いやちがう、今まさに起きているではないか。
視界に映る女性に驚き、思わず挙動不審になる。
「あ、あ、あぇ、ぇと、」
焦る僕に彼女も少しはっとした。
「すみません、驚かせてしまって」
「い、いえ………ぼ、僕のほうこそ」
会釈をするように返すと、彼女はこちらを見つめた。
それだけなのに、僕の中で何かが引っ掛かって、
なにか、抜け落ちているような気持ちになった。
「覚えて、無いですよね……」
聞こえるか聞こえないかぐらいの、彼女のか細い声は空気にのまれた。