第1話〜ナカヨシグループ〜
新学年になり、戸惑いつつ、教室に入る少女の姿があった。
彼女の名は、丘崎 美楠。人見知りの性格だった。
「…あっ…ごめん…」
教室に入るなり、近くで後ろ向きに歩いていた女子にぶつかった。
「こっこちらこそ…!ごめんね」
美楠はその女子に対し、優しいほんわか雰囲気の子だな、と思う。
しかし、どこかで見たことのある子だった。
美楠は必死になって思い出す。すると、何か思い付いたようだ。顔をあげた。
「まさか…真子?」
美楠は、幼稚園から大親友だったが、クラスが違い、4年くらい遊んでいない真子を思い出す。