奴隷育成所

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2:アマギ:2019/08/07(水) 20:19

第一章 「監禁」

 今日も仕事が終わった。やっと週末だー!
そう、今日は金曜日だ。俺は急いで家へ帰る。

「賢人〜、急いで帰ってるけど彼女が料理作って待ってくれてるんでしょ?」
「岡崎君はいいわね、私なんて岡崎君より年上だけど彼氏すらいないわ」
リョウスケと九条課長。なんで彼女が料理作って待ってることがわかるんだろう....? はっきり言って、この人達の相手をしている暇はないのだ。急げ急げ!
俺は急いで夜の繁華街を歩き、電車へ乗る。
電車に乗ると眠くなってしまう。まだ寝てはいけないのだ、そう自分に言い聞かせる。ガタガタという電車の音と
ドキドキと心臓の音がうまく合わさる。

 「ただいまぁ〜」
玄関の奥から美味しそうな匂い。きっとカレーだな!
「おかえり〜っ、今日はカレーだよ」
迎えてくれるのは、彼女の彩夏ちゃん。
彼女の作る料理はいつも美味しい。そしてかわいい。
それに俺の好きなカレーときたら今日は夕食が一秒でも早く食べたいと思う。
黒いスーツをハンガーにかけ、カレーのいい匂いに釣られてキッチンへ行く。

「いただきまーす」
俺はカレーを口に入れる。特別な料理ではない、ごく普通のカレーライス。
でもこれがうまいんだ。カレーって大好き。
ああ、美味しいなあなんて思っていると、
「あひっ、あひっっ」
出来立てだったからジャガイモが熱い。
でも、出来立てっていいよな。
「もう賢人なにしてんの!」
少し怒られてしまった..... でもなんか嬉しいんだ。


 寝る前にスマホを見た。すると気になる記事がある。
都市伝説で、この国には借金などを背負ったり、罪を犯しても
他人を地下室に監禁させることで、金を払わなくても、刑を受けなくてもよいというシステムがあるということだ。
えっ、何それ怖い。他人なら誰でもいい、家族でも、友人でも、彼女でも.......
まっまさか、彩夏ちゃんに限ってないよな.....?
そもそもこんな話、デマなはず!

 数日後、このことが本当になるとは誰も知らなかった.....


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